『本気で臨海部の未来を考える会』の活動BLOGです
by rinkaibu-mirai
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工場からのアスベスト飛散による一般人被害者の賠償確定!
2015年2月17日付けで、最高裁が、アスベストを使った製品の工場周辺での、住民の被害者に対して、工場の責任を認めた。

工場周辺で100人以上の一般住民が中皮腫などアスベストでしかならない病気で亡くなったのに、これまでその因果関係を工場も国も認めてこなかったが、
ここでやっと認められたことになる。

アスベストが魔法の素材と言われ、つまり、安価なアスベストを使う事で、素材の組成が高まり、原材料を減らすことができたり、性能が高まったりしたので、産業界はこぞって飛びついた。

そのころ、国では、アスベストの危険性を知っていながら、産業界の発展のために、少々の将来の健康被害に目をつぶったのだった。

当初は、工場従事者に被害者は限られていたが、工場周辺に飛散し、一般住民が吸わされることによって、発病し亡くなるようになった。

また、工場で生産された建築部材を現場でカットして使用する施工者の被害者が膨大になった。

そして、今はアスベスト含有建材を使用していた建物を解体する解体業者に被害が広がり、さらに、解体時の飛散、再生砕石として駐車場に敷設されるなどして、一般環境に急激にアスベストが拡散、飛散しているのが現状である。

日本での被害者は停まるところを知らず、年々急激に増加しており、その理由は上述した通りであり、

工場でのアスベストは禁止されたものの、解体現場での飛散は納まるどころか、私たちが捉えているところでは、ずさんそのもので、ほとんどの解体現場では、

特に「非飛散性アスベスト含有建材」をばらばらにする段階で猛烈に飛散させており、それが中間処理場でばらばらこなごなに粉砕されて、ごていねいに、

「再生砕石」としてわたしたちの周辺にばらまかれている状況なのである。

ともあれ、大勢の被害者がまだ認定されていないが、やっと飛散源であった会社の法的責任が確定した。
このような記事が世の中に出るたびに、アスベスト問題は解決に向かっているという「逆風評」的現象になるのが、その後の被害を拡大させる要因にもなっている。

あいかわらず、旧川崎高校跡地やその周辺の川崎区の小学校の登下校路上には大量のアスベストが存在しており、市の環境局はそれを認識していながら、なにも手だてを講じていない。

次の被害者は私たち一般人であることを強く認識する必要がある。

以下、2月18日の神戸新聞の記事

 大手機械メーカー、クボタの旧神崎工場(兵庫県尼崎市)周辺で生活し、アスベスト(石綿)疾患で亡くなった住民2人の遺族が、クボタと国に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は、遺族とクボタ双方の上告を退ける決定をした。住民1人について、クボタに約3200万円の賠償を命じた大阪高裁判決が確定した。

 石綿工場周辺の住民被害に対し、企業責任を認めた判決が最高裁で確定するのは初めて。決定は17日付で、5人の裁判官全員一致の意見。

 一、二審判決は「工場で発生した石綿粉じんが、敷地外まで飛散していた」とクボタの安全対策の不備を指摘。1975年まで、旧神崎工場から約200メートルの職場で働いていた山内孝次郎さん=死亡当時(80)=は「工場からの粉じんに暴露した」と認定し、クボタに賠償を命じた。国の責任は否定した。

 一方、自宅が工場から1キロ以上離れていた保井綾子さん=同(85)=について「工場と関連性があると断定できない」と請求を退け、国の責任も「当時は医学的知見が集積されていなかった」と違法性を認めなかった。

 決定を受け、クボタは「最高裁の判断を重く受け止め、被害者と遺族に心よりおわびし、速やかに対応する。かつて石綿を扱った企業としての社会的見地から、これからも誠意を持って対応していく」とコメントした。


そして、NHKの記事

アスベスト訴訟 クボタに賠償命じた判決確定

工場からのアスベスト飛散による一般人被害者の賠償確定!_f0140906_13072122.jpg
兵庫県尼崎市にあった大手機械メーカー「クボタ」の工場周辺で生活し、アスベスト特有のがんで死亡した住民の遺族が起こした裁判で、国の責任は認めず、企業への賠償を命じた判決が最高裁判所で確定しました。

尼崎市にあった「クボタ」の工場の周辺で生活し、アスベスト特有のがんの「中皮腫」で死亡した住民2人の遺族は、健康被害を防ぐ対策を怠ったと主張して国と企業を訴えていました。
1審と2審は、「企業の対策が不十分で工場内の粉じんが敷地外に飛散していた」と指摘したうえで、工場から200メートルほどの場所で昭和50年まで働いた男性1人について、「粉じんが発症の原因だ」として、クボタにおよそ3200万円の賠償を命じました。
一方で、国の責任は認めませんでした。
原告側と企業側が上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の大谷剛彦裁判長は、18日までにいずれも退ける決定をしました。
この結果、国の責任は認めず、企業の責任を認めて賠償を命じた判決が確定しました。
アスベストを扱う工場の周辺住民の健康被害について、企業の責任を認めた判決が最高裁で確定するのは初めてです。
最高裁判所の決定について、「クボタ」は「最高裁の判断を重く受け止め、亡くなられた男性やそのご家族の皆様には心よりおわび申し上げます。今後は速やかに判断に従って対応させていただきます」というコメントを出しました。

そして、産経ニュース記事

クボタ・アスベスト訴訟 「画期的な判決」と原告弁護団

 「アスベスト(石綿)疾患を初めて公害ととらえ、クボタの法的責任を認めた大きな第一歩」。兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺に居住し、中皮腫で死亡した2人の遺族がクボタと国の責任を追及した訴訟。原告側はアスベスト飛散による工場周辺の健康被害を初めて認め、クボタに賠償を命じた7日の神戸地裁判決を喜びとともに受け止めた。ただ、亡くなった2人の間で明暗が分かれ、やりきれなさも漂わせた。

 石綿被害をめぐっては、平成17年に旧神崎工場付近で健康被害が発覚し社会問題化。対策を怠ったとする国の責任については、大阪・泉南地域の元工場労働者らが賠償を求めた22~24年の大阪地裁判決で認められたが、一部は控訴審判決で逆転。5月の建設作業員らによる訴訟の判決で横浜地裁は賠償責任を否定した。

 この日の判決後、原告弁護団と支援団体は神戸地裁近くで報告集会を開催。八木和也弁護団事務局長は「画期的な判決。石綿被害はこれまで工場内の労災だったが、公害からも引き起こされることを認めた」などと評価した。続く会見では「判決はクボタの石綿が住民の生活環境を汚染していたことを明らかにした」などとする声明文を発表し、「国と企業の補償はまだ十分とは言えず、判決を機会に全面的な補償制度の確立を求めたい」とした。

 一方、クボタからの救済金を受け取らず、謝罪を求めてきた原告の遺族たちは複雑な表情を浮かべた。

 8年に中皮腫で亡くなった山内孝次郎さん=当時(80)=の長男、康民さん(64)は「これまでクボタは父の死との因果関係を認めてこなかった。裁判所がクボタの責任を認めたことは大きな成果だ」としつつも、ともに闘ってきた保井綾子さん=19年死亡、当時(85)=の遺族の請求が棄却されたこともあり、「喜び半分」と顔を曇らせた。

 保井さんの長女、祥子さん(60)は「無念な判決でやりきれない。母にいい報告ができずに残念」と涙を流し、夫の安雄さん(87)は「愛する家内を亡くしたが、クボタは線香1本立ててくれない。最高裁まで闘う」と語気を強めた。







by rinkaibu-mirai | 2015-02-22 13:08
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