『本気で臨海部の未来を考える会』の活動BLOGです
by rinkaibu-mirai
ライフログ
カテゴリ
全体
未分類
以前の記事
2015年 07月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 10月
2014年 08月
2014年 07月
2013年 10月
2013年 06月
2013年 03月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
アスベスト被害者の命はただ同然だった
これまで国は自分たちの責任を認めていなかった。
しかし、国は危険性に十分に知っていながら、産業の活性化のためにアスベストの輸入を許す道を選ぶ。その結果日本は、空前のアスベスト被害国となった。

それを手伝ったのは、高度成長期、バブル経済、度重なる建築基準法の緩和による建築行為の活性策などなどである。つまり、他の国よりも圧倒的に建築や解体のペースが早いのである。
日本は、経済が沈滞化するたびに、法律をゆるめ、建築行為を発生させようと試みてきた。

つまり産業や経済の活性化の影で人がある程度被害を受けて死ぬのはしかたがないという考え方があった。
これまで、アスベスト被害者は差別さえされてきたと言ってよい。
被害者の失われた命に支払える補償金はせいぜい2~300万だった。

そして、今日、アスベストセンターや安全センターの努力によって、政府の怠慢と悪意が明るみにでるようになり、裁判が勝つようになり、やっと被害者の命の値段があがってきた。

アメリカのアスベスト被害が緩和の方向に向かったのは、被害者数と賠償金の金額が年々上昇し、財政を圧迫しそうになってから、やっと取締がきびしくなってきたという報告もある。

日本はそのように改善に向かうためにはこれから何人亡くなればよいのだろうか。
以下、2015年7月4日の毎日新聞

<石綿訴訟>泉南以外初の和解 国、原告に1430万円賠償
 東大阪市内にあったアスベスト(石綿)紡織工場の元従業員が、国の対策不備が原因で中皮腫のため死亡したとして、遺族が国家賠償を大阪地裁に求めた訴訟は3日、請求額1430万円の全額を認める内容で和解が成立した。大阪・泉南地域の石綿被害集団訴訟で最高裁が昨年10月に国の責任を認定した後、国は、判決が示した条件に沿う被害者が提訴すれば和解する方針を示しており、泉南訴訟以外でこの方針による和解は初めて。

【「工場内の労災」だけじゃない】周辺中皮腫、病院カルテに記載

 原告は、国の和解条件に合致すると主張し、今年3月の提訴から約3カ月半でのスピード和解となった。

 原告は、東大阪市稲田上町にあった「五稜石綿稲田工場」(廃業)の元従業員で大阪府警元警部、菊池武雄さん(享年69)の妻良子さん(67)。

 訴えによると、武雄さんは1962年3月~63年6月、五稜石綿で石綿布を作っていた。府警に入り、定年退職後の2012年に中皮腫を発症して13年5月に死亡。同年11月に労災認定を受けた。

 泉南訴訟の最高裁判決は、国は58年に石綿被害の深刻さを認識しながら、粉じん排気装置の設置を義務付けたのが71年だったのは遅すぎたとして、58年から71年までを国の責任期間と認定。国と事業所の責任割合はそれぞれ2分の1とした。

 原告側の位田浩弁護士は「基本的に労災認定された事実をもとにスムーズに和解できた。他の国賠訴訟の先例になる」と話している。

 石綿関連工場の規制を巡る国賠請求訴訟はほかに6件が係争中で、うち4件は最高裁判決後に提訴された。【大島秀利】
# by rinkaibu-mirai | 2015-07-05 00:51 | Trackback | Comments(0)
アスベストによる死亡者はまだまだ増える
ことあることに政府は、アスベストの除去などによる法律を強めることによって、アスベスト飛散の危険はないと説明してきた。
しかし、アスベストの除去の実態は、地下化するだけで、危険度はむしろ高くなっているといわざるを得ない。
びっくりするが、どんなにずさんな工事現場があっても摘発された例はなく、こんどからきちんとやればよいで済まされており、法律がかわっても実態はよくなるどころか、むしろ悪くなっているからだ。

現在、報道されている、アスベスト被害がまだまだピークをむかえていないのは、
製造側でのアスベスト被害者の潜伏期間30~40年だとすると、製造の環境からの被害者のピークはまだ先であるということなのだ。

それから先は減るかといういうと、解体現場からの被害者がもっと増える。
日本は、政府の怠慢のおかげで、空前のアスベスト被害国になりつつあると言えるだろう。

以下、2015年7月1日朝日新聞社の記事

(社説)アスベスト禍 ピークはこれからだ
 作業員だけではなく、工場近くに住む人も命にかかわる病気を患う。そんなアスベスト(石綿)の被害を機械メーカーのクボタが公にしてから10年がたった。この間、各地で新たな患者が次々と明らかになっている。

 原因企業は被害者の救済を、国は実態の把握を続けなければならない。

 石綿被害は兵庫県尼崎市にあったクボタの工場周辺で、石綿の粉じんを吸うことで発症するがんの一種、中皮腫や肺がん患者が見つかり、問題化した。

 クボタの救済金の受給者は、10年間で277人に達した。

 石綿は建材やブレーキなどに広く使われてきた。

 大阪南部にあった石綿加工工場の元労働者や遺族らが国に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は昨年、国が石綿被害の深刻さを知りながら71年まで十分な対策を取らなかったと認定した。

 国は06年に石綿健康被害救済法を制定し、医療費や療養手当を払う救済制度を作った。これまでに住民と元労働者、計約1万人が給付を受けた。

 だが、それでも救済が一段落したとはいえない。中皮腫は潜伏期が数十年と長いからだ。

 石綿は70~90年代に大量に輸入され、発症のピークは2030~35年という予測もある。

 環境省は早期発見や治療法の開発につなげようと、中皮腫のデータベース化を進める。一般のがんに比べて症例が少ないため、情報を医療現場に示すまでには至っていない。

 石綿被害は欧米やアジアでも報告されている。ここは海外の事例に詳しい専門医の知恵も借り、蓄積を早期発見と治療に結びつける必要がある。

 もう一つ懸念されるのが、建物解体に伴う飛散だ。

 国の推計では、石綿が使われた可能性のある民間建物は280万棟ある。老朽化による解体は30年ごろがピークという。

 解体時にはシートで密閉し、作業員は防塵(ぼうじん)マスクを着けることなどが大気汚染防止法等で義務づけられている。だが今年だけでも名古屋市や東京都で対策を取らずに工事していた例が発覚し、業者が指導を受けた。

 作業員だけでなく周辺住民も被害を受ける石綿の怖さを、業者は認識すべきだ。石綿を使った建物を解体する場合は、都道府県や市への届け出が必要だ。尼崎市では年間約600件の解体工事すべてに職員を派遣して監視している。他の自治体も工事の手順に目を光らせ、検査を怠りなくしてほしい。

 これ以上、新たな犠牲者を生むわけにはいかない。
# by rinkaibu-mirai | 2015-07-05 00:17 | Trackback | Comments(0)
低濃度曝露が健康被害が出るという医学的見地は73年から確立していた!

例えば、外部での飛散が1リットルあたり1本の低濃度であった場合、これまで裁判所などでは、なんら問題はないという判断だった。


しかし、添付した記事の裁判では、低濃度曝露は73年には健康被害があるとする医学的見地が確立されていたとしている。
ある時には、問題がない、ある時には、問題があることは分かっていたなどとまったく相反する結論を導きだす。

私達科学者の世界では当たり前つまり「自明」であることも、裁判所の文学にかかってしまうと、「今日は地球は太陽の回りを回っていないことにしよう」とするコペルニクス裁判のようなことを平気で言い出す。

とにかく、今回の裁判では、低濃度曝露が健康被害として裁判所が認めたことは大変重要なことだと思うので、
みなさんも、そのように覚えておいて、ことあるたびに判例として使っていただきたい。



製品使用者らへの賠償認めず=石綿訴訟、遺族側敗訴—神戸地裁


 大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)に出入りしていた運送業者と、アスベスト(石綿)入り耐熱製品を使っていた溶接工の2人が肺がんで死亡したのは石綿が原因として、遺族が同社と国に計約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁(松井千鶴子裁判長)は23日、原告側の請求を棄却した。

 判決は、運送業者の原告が旧神崎工場に原料と製品を搬出入していた1961〜67年は、石綿を低濃度で吸引しても健康被害が出るという医学的知見が確立した73年より前で、国とクボタが発症を予測することは不可能だったと判断した。

 溶接工の原告については、転職を繰り返していたことなどから、作業時に石綿をどの程度吸引していたかが不明確で、肺がんとの因果関係は証明できないと指摘。国への賠償請求を退けた。 

[時事通信社]2015.03.23



# by rinkaibu-mirai | 2015-03-25 01:59 | Trackback | Comments(0)
アスベスト被害者は、原爆や戦争の被害者を超えている!?
アスベストの被害者(中皮腫)は公的に認定されている人数だけで、1万人を超えた。
しかし、自分や家族が中皮腫でないと思っている被害者が大半なので、
その被害者は10万人を超えているという試算もある。

また、日本ではアスベスト被害である肺がんは、ほとんど認定されない救済法になっている。それは喫煙による被害が多く、両者による相乗で、がんになる可能性は、52倍になると知られているが、因果関係が中皮腫のようには明確に証明されないのがその理由である。

日本では、中皮腫の被害者はうなぎのぼりに増えている。それと同様な増え方を示しているのが、肺がんによる死亡者数である。
両者の増え方はまったく同じであり、

アスベスト対策が進んでいる先進国では、中皮腫の被害者数は減少しており、それと同様に肺がんの死亡者数もまったく同じ減少の仕方を示している。(WHOの資料を参照)

この傾向は男性において顕著に見られるが、その理由は、建設業への従事者が圧倒的に男性が多く、かつ建設業での喫煙率も高いので、建設現場でアスベストとタバコを吸い、その結果、肺がんになる可能性が52倍にも高まる、ということかと理解しています。

もし、アスベストによる肺がんでの死亡者数を加えると、10万人どころか、50万人はゆうに超える数字となると想像される。

この数字は、広島市のホームページで、これまでの原爆での死亡者数が29万2,325人(平成26年8月6日現在)、長崎での死亡者数は、165,409人(長崎市ホームページ)で、合計約45万人の数字を超えます。

世界の被害者数を累計すると、多分、戦争での死亡者数さえも上回るのではないでしょうか。

これが、「アスベストは人類最悪の環境公害」と言われるゆえんです。


なのに、中国では今でも大量にアスベストを使った製品が生産されているのです。

以下、2015年2月22日の朝日新聞記事

石綿被害認定、1万人超 労災以外の住民ら 今後拡大の見方

アスベスト(石綿)の被害者や遺族に療養費などを支給する環境省の救済制度で、石綿を使う工場周辺の住民や労災未認定者らを対象にする救済認定者が今年に入り累計1万人を超えた。認定業務を行う独立行政法人環境再生保全機構がまとめた。体内の潜伏期間が数十年に及ぶ石綿被害はさらに拡大すると専門家はみている。▼38面=時間差で発症

 2005年6月、機械メーカー「クボタ」の旧工場(兵庫県尼崎市)周辺で多数の住民被害が発覚し、「クボタ・ショック」と呼ばれた。この問題を機に06年3月制定された石綿健康被害救済法により、従来の法律で補償された工場労働者ら労災認定者とは別に、新たな被害が掘り起こされた。

 環境省による救済の対象者は、どこで石綿を吸ったか石綿との関連が不明だったり、石綿関連の職歴があっても十分証明できなかったりした人たち。06~14年に1万3912件の救済申請があり、石綿特有のがん「中皮腫(ちゅうひしゅ)」を発症した8539人、肺がん1303人など計9968人を認定した。首都圏、愛知県大阪府兵庫県福岡県など産業が集積する都市部での被害が目立つ。関係者によると、今年1月に1万人を突破し、確定値は3月に公表される。

 12年度までの認定者を対象にした機構のアンケートによると、45%は石綿関連の職歴がなかった。多くは工場外に飛散した石綿を吸った可能性がある周辺住民とみられ、石綿を吹き付けた建物で働いた人もいる。残る55%は職歴があると回答。資料がそろわず労災認定から漏れた人が少なからずいるとみられる。

 これまで石綿被害が認定されたのは、環境省の認定者に厚生労働省所管の労災認定者らを加え、少なくとも2万人超に上る。

 石綿は06年に製造・使用が原則全面禁止となったが、潜伏期間の長さから今後も発症者が相次ぐとみられる。中皮腫の死者は00年から40年間で10万人に上るという村山武彦・元早稲田大教授(現東京工業大教授)らのグループの試算(02年)もある。

 (足立耕作)

 ◆キーワード

 <石綿被害> 石綿は繊維状の鉱物の総称。吸い込むと肺を包む胸膜などにできる中皮腫肺がんを引き起こす。中皮腫は低濃度の吸い込みでも発症するため、石綿関連の職歴のない住民被害も多くみられる。環境省の救済制度では、中皮腫肺がんに加え石綿肺、びまん性胸膜肥厚(ひこう)の4疾病が石綿に由来する病気に指定されている。近年は医療用ゴム手袋の再生作業や麻袋リサイクル業など石綿関連産業の周辺でも被害が見つかっている。






# by rinkaibu-mirai | 2015-02-22 13:47 | Trackback | Comments(0)
工場からのアスベスト飛散による一般人被害者の賠償確定!
2015年2月17日付けで、最高裁が、アスベストを使った製品の工場周辺での、住民の被害者に対して、工場の責任を認めた。

工場周辺で100人以上の一般住民が中皮腫などアスベストでしかならない病気で亡くなったのに、これまでその因果関係を工場も国も認めてこなかったが、
ここでやっと認められたことになる。

アスベストが魔法の素材と言われ、つまり、安価なアスベストを使う事で、素材の組成が高まり、原材料を減らすことができたり、性能が高まったりしたので、産業界はこぞって飛びついた。

そのころ、国では、アスベストの危険性を知っていながら、産業界の発展のために、少々の将来の健康被害に目をつぶったのだった。

当初は、工場従事者に被害者は限られていたが、工場周辺に飛散し、一般住民が吸わされることによって、発病し亡くなるようになった。

また、工場で生産された建築部材を現場でカットして使用する施工者の被害者が膨大になった。

そして、今はアスベスト含有建材を使用していた建物を解体する解体業者に被害が広がり、さらに、解体時の飛散、再生砕石として駐車場に敷設されるなどして、一般環境に急激にアスベストが拡散、飛散しているのが現状である。

日本での被害者は停まるところを知らず、年々急激に増加しており、その理由は上述した通りであり、

工場でのアスベストは禁止されたものの、解体現場での飛散は納まるどころか、私たちが捉えているところでは、ずさんそのもので、ほとんどの解体現場では、

特に「非飛散性アスベスト含有建材」をばらばらにする段階で猛烈に飛散させており、それが中間処理場でばらばらこなごなに粉砕されて、ごていねいに、

「再生砕石」としてわたしたちの周辺にばらまかれている状況なのである。

ともあれ、大勢の被害者がまだ認定されていないが、やっと飛散源であった会社の法的責任が確定した。
このような記事が世の中に出るたびに、アスベスト問題は解決に向かっているという「逆風評」的現象になるのが、その後の被害を拡大させる要因にもなっている。

あいかわらず、旧川崎高校跡地やその周辺の川崎区の小学校の登下校路上には大量のアスベストが存在しており、市の環境局はそれを認識していながら、なにも手だてを講じていない。

次の被害者は私たち一般人であることを強く認識する必要がある。

以下、2月18日の神戸新聞の記事

 大手機械メーカー、クボタの旧神崎工場(兵庫県尼崎市)周辺で生活し、アスベスト(石綿)疾患で亡くなった住民2人の遺族が、クボタと国に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は、遺族とクボタ双方の上告を退ける決定をした。住民1人について、クボタに約3200万円の賠償を命じた大阪高裁判決が確定した。

 石綿工場周辺の住民被害に対し、企業責任を認めた判決が最高裁で確定するのは初めて。決定は17日付で、5人の裁判官全員一致の意見。

 一、二審判決は「工場で発生した石綿粉じんが、敷地外まで飛散していた」とクボタの安全対策の不備を指摘。1975年まで、旧神崎工場から約200メートルの職場で働いていた山内孝次郎さん=死亡当時(80)=は「工場からの粉じんに暴露した」と認定し、クボタに賠償を命じた。国の責任は否定した。

 一方、自宅が工場から1キロ以上離れていた保井綾子さん=同(85)=について「工場と関連性があると断定できない」と請求を退け、国の責任も「当時は医学的知見が集積されていなかった」と違法性を認めなかった。

 決定を受け、クボタは「最高裁の判断を重く受け止め、被害者と遺族に心よりおわびし、速やかに対応する。かつて石綿を扱った企業としての社会的見地から、これからも誠意を持って対応していく」とコメントした。


そして、NHKの記事

アスベスト訴訟 クボタに賠償命じた判決確定

f0140906_13072122.jpg
兵庫県尼崎市にあった大手機械メーカー「クボタ」の工場周辺で生活し、アスベスト特有のがんで死亡した住民の遺族が起こした裁判で、国の責任は認めず、企業への賠償を命じた判決が最高裁判所で確定しました。

尼崎市にあった「クボタ」の工場の周辺で生活し、アスベスト特有のがんの「中皮腫」で死亡した住民2人の遺族は、健康被害を防ぐ対策を怠ったと主張して国と企業を訴えていました。
1審と2審は、「企業の対策が不十分で工場内の粉じんが敷地外に飛散していた」と指摘したうえで、工場から200メートルほどの場所で昭和50年まで働いた男性1人について、「粉じんが発症の原因だ」として、クボタにおよそ3200万円の賠償を命じました。
一方で、国の責任は認めませんでした。
原告側と企業側が上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の大谷剛彦裁判長は、18日までにいずれも退ける決定をしました。
この結果、国の責任は認めず、企業の責任を認めて賠償を命じた判決が確定しました。
アスベストを扱う工場の周辺住民の健康被害について、企業の責任を認めた判決が最高裁で確定するのは初めてです。
最高裁判所の決定について、「クボタ」は「最高裁の判断を重く受け止め、亡くなられた男性やそのご家族の皆様には心よりおわび申し上げます。今後は速やかに判断に従って対応させていただきます」というコメントを出しました。

そして、産経ニュース記事

クボタ・アスベスト訴訟 「画期的な判決」と原告弁護団

 「アスベスト(石綿)疾患を初めて公害ととらえ、クボタの法的責任を認めた大きな第一歩」。兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺に居住し、中皮腫で死亡した2人の遺族がクボタと国の責任を追及した訴訟。原告側はアスベスト飛散による工場周辺の健康被害を初めて認め、クボタに賠償を命じた7日の神戸地裁判決を喜びとともに受け止めた。ただ、亡くなった2人の間で明暗が分かれ、やりきれなさも漂わせた。

 石綿被害をめぐっては、平成17年に旧神崎工場付近で健康被害が発覚し社会問題化。対策を怠ったとする国の責任については、大阪・泉南地域の元工場労働者らが賠償を求めた22~24年の大阪地裁判決で認められたが、一部は控訴審判決で逆転。5月の建設作業員らによる訴訟の判決で横浜地裁は賠償責任を否定した。

 この日の判決後、原告弁護団と支援団体は神戸地裁近くで報告集会を開催。八木和也弁護団事務局長は「画期的な判決。石綿被害はこれまで工場内の労災だったが、公害からも引き起こされることを認めた」などと評価した。続く会見では「判決はクボタの石綿が住民の生活環境を汚染していたことを明らかにした」などとする声明文を発表し、「国と企業の補償はまだ十分とは言えず、判決を機会に全面的な補償制度の確立を求めたい」とした。

 一方、クボタからの救済金を受け取らず、謝罪を求めてきた原告の遺族たちは複雑な表情を浮かべた。

 8年に中皮腫で亡くなった山内孝次郎さん=当時(80)=の長男、康民さん(64)は「これまでクボタは父の死との因果関係を認めてこなかった。裁判所がクボタの責任を認めたことは大きな成果だ」としつつも、ともに闘ってきた保井綾子さん=19年死亡、当時(85)=の遺族の請求が棄却されたこともあり、「喜び半分」と顔を曇らせた。

 保井さんの長女、祥子さん(60)は「無念な判決でやりきれない。母にいい報告ができずに残念」と涙を流し、夫の安雄さん(87)は「愛する家内を亡くしたが、クボタは線香1本立ててくれない。最高裁まで闘う」と語気を強めた。







# by rinkaibu-mirai | 2015-02-22 13:08 | Trackback | Comments(0)